昭和44年に、木造校舎から建てなおされた青樹ヶ海中学校。
そこには女性の怨霊が棲んでいるという都市伝説がある。
その名は「死季子さん」――。
"彼女は、もうこの世にないはずの場所である
闇の"木造校舎"に人々を引きずりこんでいる"
そんな噂が子供たちの間で語られるようになったのは
いつの日からだったろうか。
……今日もまたひとり、
死季子さんに誘われて、闇の木造校舎に誰かがやってきた。
青樹ヶ海中学校3年生の三倉さちは、
受験をひかえたごく普通の生徒。
友人と同じ高校に行くため、
今日も放課後にひとり教室に残って勉強していた。
ふと顔を上げると、もう外は夕暮れ。
そろそろ家へ帰ろうと廊下へ出たとき、
”気づいてはならない存在”に
気づいてしまい……。
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青樹ヶ海中学校3年C組の西野ゆいは、
少し勉強に自信のない野球部のマネージャー。
彼女は最近、ある空耳に悩まされていた。
同じ部の安藤恭介も、それを心配するほどに……。
そんなある日の放課後。
夕方の校舎に怪しい校内放送がひびく。
――「3年…死ぃ組…の…西野ゆい…さん、
3年…死ぃ組…の…西野ゆい…さん」
その声の主は、安藤を好きなことで有名な
"ブス"の女教師・内田久美子。
怯えながら進む先で西野が出会ったのは……
青樹ヶ海中学校の生徒会長をつとめる小林みずほは疑問を感じていた。
それは最近、この学校で続いている”奇妙な失踪事件”―。
事件の真相を知るべく、小林の失踪と同時期から学校を休んでいる
友人の三倉さちに電話をしてみるが、まともに話はできなかった……。
そんなさちにプリントを届けに行ったある日、
みずほはさちから、ある”お願い”をされる。
―色々とごめんね
あのね、みっちゃんに調べて欲しいことがあるの
一緒に学校に行ってくれる?
いつもと明らかに違う奇妙なさちの様子に戸惑いながらも、
みずほはその願いを聞きいれることにしたのだが……。
親友のさちを追って旧校舎に迷い込んでしまったみずほ。
村岡死季子の存在を知った彼女は、さらにその真相に近づくため、
”本人”が待つ四年”四”組の教室へ向かっていた……。
壁に残された謎の青いシミから始まった、青樹ヶ海中学校の失踪事件……。
姿を消した三倉さち、西野ゆい、安藤恭介、内田久美子はいったいどこへ?
『怨みっ子』はどうしてうまれたのか?
村岡死季子の正体とは?
そして、その目的とは?
――闇の木造校舎を作り出した”呪い”に、終止符は打たれるのか?
村岡四季子
闇の木造校舎を作り出した”呪い”の根源。
しかし、その正体とともに悲しい過去が明らかになって……?