異形の者たちが住まう町で、探偵業をいとなむ吸血鬼。「謎解きは楽しむもの」という信念のもと、報酬に依頼人の生き血を要求する。
その正体は――遠い昔、九人の強力な吸血鬼たちが、その心臓を一つに合わせて産み出した“最凶”の吸血鬼。しかし現在は、九つの心臓のうち八つを失い、色々な能力が弱っているようで……。

貴族の名門、ラインヴァイス家の一人娘。2年前に母ローゼを亡くして以来、名門の娘として貞淑な振る舞いを身につけてきた。明るく愛情深い性格で、人の隠し事にすぐ気づくなどカンも良い。いつも着けているペンダントは、大好きな母の形見。アルネはそれに見覚えがあるらしいが……？
そんな生活の裏で「吸血鬼マニア」の“趣味”を持ち、スイッチが入った際の暴走ぶりはアルネをしばしば呆れさせるほど。

鏡の中に生きる、謎の存在。鏡から鏡へと移動して、そこに映った世界を見ることができる。自称「ウソツキのオオカミ少年」で、その言葉の通り、自分の面白さのために情報を出し惜しみしたり、ゲームを持ちかけることもしばしば。
一方で、事件解決には「面白そう」という理由で、協力的になる一面も。アルネのことをよく知る存在のようで……？

伝説の吸血鬼にして、アルネを産み出した「九人の王」の一人。だが、オラついたヤンキー風の口調に、単純で怒りっぽい性格、さらにはアルネにぬいぐるみに閉じ込められてしまうなど、お世辞にも王様らしさはあまり……。いつも腹ペコで、生まれた時に自分の服を食べたという逸話を持っていたりも。
だが実際は、強力なパワーと「影を操る」能力を持つ、優れた戦闘能力の吸血鬼。アルネの心臓探しに、これからどう関わっていくのか！

最近話題の、”華麗なる”怪盗。種族としては人狼であり並外れた身体能力を持つが、その実際の活動は謎に包まれている。

かつてアルネに殺された、吸血鬼ハンターの一人。死んだ際の「とある行動」が気に入られ、アンデッドとしてアルネの傀儡にされてしまった。
……が、今はアルネの力が弱まった結果、わりと気ままに生きており、事あるごとにアルネに毒舌を吐くくらいには意志がある。常に冷静沈着で、表情の変化は乏しく、何を考えているのかが読めない。戦いの際には死体を操ることで攻撃を行なったり、縫い合わせられた自身の腕をロケットパンチのように飛ばして攻撃したりして、その戦闘能力は非常に高い。