物語

事故で両親を亡くした女子大生、神崎シオリ。
天涯孤独となった彼女が、
遺品整理中に見つけた一枚の写真には
幼い頃の自分と両親、祖父らしき人物、
そして見知らぬ「阿座河村」の文字が。

両親の故郷を訪ねてみたい。
祖父がいるなら、会って話してみたい――。
寂しさと期待に突き動かされ、シオリは村へと足を運ぶ。

村で彼女を待ち受けていたのは、
不思議な資料館
その裏に広がる深い森、
謎多き管理人――須賀孝太郎。
そして須賀は、シオリに
森へと足を踏み入れぬよう厳しく告げた。

しかしある夜、彼女は霧雨が降る森へと駆けだしていく。
よみがえる記憶、周囲に響く
「おいでおいで」の声……

嗚呼、そこは――
シオリが決して行ってはならない
“約束の場所”だった。

作品の背景

『霧雨が降る森』は、2013年10月に「ふり~む」にて発表されたRPGツクールVX Ace製ゲームです。今回、この作品をスマホで配信するにあたり、少し2010年代前半当時の状況を補足したいと思います。

■ 2013年頃の「フリーゲーム」

当時は「フリーゲーム」として発表された、様々なホラーゲーム作品の名作がインターネット上で人気になっていた時代でした。
こうした作品たちは、本来はドラゴンクエストや初期ファイナル・ファンタジー風のRPG――いわゆる「JRPG」――を簡単に制作するツールだったRPGツクールを用い、探索アドベンチャーやストーリーの高度な演出を行っていました。
その中で、本作品は大きく話題を呼んだホラーゲーム作品の一つです。

■攻略情報を掲載した理由

ただし、パソコンゲームという事情もあり、多くの人は原作を直にプレイするのが難しい状況でした。また実際にプレイしてみると、当時の探索ホラーゲーム特有の勘所を知らないと、なかなか攻略に戸惑う部分があるのも事実です。
そのような状況を踏まえて、このサイトでは作者の真田まこと氏のご監修で、「攻略情報」をサイト内に掲載することになりました。ぜひ存分に悩みつつ、詰まった際にはご活用ください。

なお、真田まこと氏は、後に本サイトで『殺戮の天使』を連載することになった作家です。
そちらで知ったファンの方も、ぜひお楽しみ下さい。